-3日後にとある締め切りを抱えているすのえです。抱えてるって言わねぇなコレ。
現代社会は情報で溢れかえっています。我々が吸収しきれないほどの物量が飛び交っています。
現代人であれば、Youtube ShortsやTiktokで数時間溶かすような経験は必ずあるでしょう。
ただ、そのようにして得た情報なんてものはそのまま何の定着もせずに抜け落ちていくものです。
せめてそうやって知った情報について、深堀りをして知識にできた方が得だと思いませんか?
そこで、我々の味方であるChatGPTやGeminiのような言語モデルのAIを味方につけましょう。
彼らは嫌な顔せず、私たちのどんなくだらない疑問にもまじめに考察して返してくれます。
このAI対話シリーズは、私がAIと行った議論を記し、自分がより人生を豊かにする日記です。
「経緯」と「緯度・経度」

「緯度」と「経度」って、地球上の場所を指定するためのものでしょ?
それとはまったく別に、物事のいきさつを示す「経緯」って単語がある。
この二つって、意味的には全く重なりがないように見えるのに、漢字の組み合わせ的に明らかに関連性があって不思議だね。どっちが先に登場したの?

結論から言うと、先に登場したのは「経緯」だ。
ただ、原義から考えるとこの二つには面白い成り立ちの経緯がある。
まず、「経」「緯」という字の本来の意味は、織物から繋がってる。
「経」は「つらぬく・とおる」という意味がある、縦糸を示す漢字。
「緯」は「よこぎる」という意味がある、横糸を示す漢字だったんだ。

そして、紀元前3世紀ごろ。戦国時代の書物『荀子』にて、「経緯天地」という用法が確認できる。
ここではもうすでに、「縦糸と横糸の組み合わせ」が転じて、「事の筋道・いきさつ」を示す抽象的な単語として成立していたらしい。
ちなみに「経緯」には「いきさつ」という読み方もあるけど、これが定着したのは江戸自体中期。また別の話になるからここでは扱わないことにするね。

一方、「経度・緯度」が登場したのは飛んで17世紀。
地球儀を覆う経緯線は、まさに縦糸と横糸の網。これを指す西洋天文学で登場した用語を訳す際に、この対の関係の漢字を利用して、次のようにした。
longitude → 経度 / latitude → 経度
これが日本でも18世紀後半に採用されて、定着して今に至るわけだ。

だから元の意味としては、「経度・緯度」が最も近いものを維持しているね。
ただ両者が違う方向へ言葉を派生させたから、無関係に見えてしまったわけだ。

うわぁ~ 思ったより歴史的~
地球儀の経線と緯線を縦糸と横糸に見立てた学者、天才だな。
「経緯」って、畳韻語?


鋭い観点だね!でも残念ながら、経緯は思いっきり対義結合語。
確かにどちらも形成文字なんだけど、古代中国語では発音が全く異なるんだ。
「経」は今の日本語では「けい」だけど、古くは「keng(ケング)」。
「緯」は今の日本語では「い」だけど、古くは「hiuəi(ウェィ)」。
だから、たまたま今韻を踏んでいるようになっただけで、当時は全く踏めない関係性で、畳韻語説は完全に否定できちゃう。

そしてどちらの漢字も、意味からも旁を取ってきているという特徴がある。
経の字は元は「經」と書き、この「巠」は地下をまっすぐに流れる水脈を示す。
そして「緯」の旁の「韋」は、「とりかこむ・巻きつける」を意味する文字。
これらのそれぞれの意味がつながって、織物の縦糸と横糸に結び付けられてる。
ここからも、音から熟語ができたんじゃなく、漢字ができて、その意味から熟語が成立したことが察することができるね。

さらにこれらの字は、それぞれ単体で他の字と結びつく用例があるんだ!
経済、経典、神経、経験、緯書(経書に対応する預言書のこと)…
双声語・畳韻語は二文字セットで意味を成すものが多いから、こういった点でもこれら二つの字の成り立ちが先であることがわかるね!

おお、思ってたよりちゃんと強く否定された。確かにそうだな…
「緯」の立場を考えてくれ

というか、「緯書」って何だよ。よく考えたら、「経」の活用に対して「緯」の用例が少なすぎる。対を成すようにに作られたはずなのに、なんで?

ご指摘の通り。現代語における「経」と「緯」の使用頻度の差は圧倒的だね。
これは、漢字のもとになった機織り機における役割の格差が反映されてる。
織物を織るプロセスを想像してみると分かると思うんだけど、まず織機に対して縦糸をピンと張る。これが織物における「構造」や「基準」という強い概念になってる。それに対して、横糸は縦糸の間を右に左に縫うように通して、肉付けをしている。この性質から、概念の対立が生まれたんだ。
・経 = 動かないもの、基準、本質、不変の真理
・緯 = 動くもの、あやなすもの、従属的なもの

この成り立ちに従って、経の字は「世の中が変わっても変わらない心理」として古代の思想家に取り扱われて様々なものに取り入れられていったんだけど、その一方で緯の字は”経”を補完・補助するサブ的な役割にしか使われなかったんだ。
その結果、現代においても”経”には「通る・治める」という動詞的な派生が登場して、現代語における圧倒的なシェアにつながったわけだ。
“緯”は決して後付けではないんだけど、その成り立ちのせいで生まれた瞬間から「経あっての緯」というNo.2宿命を背負っていた漢字だったのかもしれないね。

かわいそう。僕がお前を使う熟語を作って定着させてやるからな。
「緯験」:又聞きした知識を用いて、したことがあると思い込んでいる状態。
「緯歴」:広く浅く身に着けたために実になっていない学習や仕事の履歴。
よーし、お前はNo.2であることを自覚した熟語を持つんだぞ。
なんか自分にも刺さるな。腹立ってきた。
longitudeとlatitude

ところで、さっき「経度・緯度」の元になった英語の話があったよね。
共通部分を抜いてくると、語の繋がり的には
経度 = long-itude, 緯度 = lat-itude となっているように見える。
long-っていう接頭辞はわかるけど、lat-って何?-itudeも何?

確かに、lat-という接頭辞は見かけないから、不自然に見えるのもわかる。
ただこれは、ラテン語で出来上がっていた単語を借りてきた借用語なんだ。
これらは、4世紀ごろに定着し始めた地理学用語から始まってる。
まずは接頭辞について。
longitudeは、ラテン語の「長さ・長辺」を意味する”longus”が。
latitudeは、ラテン語の「広さ・幅」を意味する”latus”が元になっているんだ。
次に語尾の-itude、これはどちらかというと”-tude”と記した方がいいんだけど、これはラテン語では定番の名詞化手法で、度合いを示す要素に使われてる。
現代でもある用法といえば、”magnitude“(マグニチュード)が有名だね。これも、ラテン語で「大きい」を意味する”magnus”と”tude”が合わさった形なんだ。

うおーーー!!知ってる単語で説明されると突然わかりやすい!!
確かに、英語ってそもそも借用語がめちゃくちゃ多いもんな。
意味わかんないのは全部そういう由来だと思った方がいいか。

ただ、なんで「経度」が「longus」で「緯度」が「latus」なんだ?
経線よりも緯線の方が長いし、緯度より経度の方が幅が広いじゃんか。
四世紀とはいえ、地球が球体であることは知られていたはず。

これは当時のギリシャ人の世界に対する捉え方が根本的な理由だね。
古代ギリシャ人にとっての「既知の世界(オイクーメネー)」は、地中海が中心となった東西に細長い形だけだったんだ。だから、長いほうの辺である東西方向が「長さ(longus)」、それに合わせて南北方向は「幅(latus)」となってるわけ。

由来、すげ~~腑に落ちる。英単語、こうやって覚えたいなやっぱ。
でもこの単語思い出そうとする度にこうやって遡ってたら時間が永遠に足りん。
やはり丸暗記しかないのか!
結び
気になる漢字や熟語について調べたらそこから繋がっていろんな知識が深まるの、お得すぎ。
というか、外国語を漢字の熟語に落とし込む中国の学者とか明治の文学者が天才過ぎるんだよな。
似たような話出る度にマジでメンバーに毎回話を振ってそのたびにそこで会話終わるんですけど、
最初に「battery」に対して「電池」って漢字を当てた人、天才過ぎるだろ。明らかに。
いやあのまあ、訳した人を知りたくて調べたら当時はほんとに液体を入れる器で保存してたから、
自分が想像してた「電気という目に見えない物を池に貯めてるように比喩した」わけじゃなくて、
まあそれでテンションが下がってあんま人に話さなくなったんですけど。
感動とか関心できた情報って割と強く定着して知識になるんで皆さんもやってみてください。
たとえその先が落胆だったとしても、それ込みでなんか人生の糧になる気がするんですよね。
まあでもはい、そうやって浅い”緯歴”ばっかり積んでても実際の糧にはならないので。
適度にやるべきことをやって、楽しいことは余暇にやってください。
この記事を書いているうちに、冒頭で述べた締め切りは-4日後になりました。
私は逃げます。やりたくないことから。また気が向いたら。さようなら。

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